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ピアノ教則本いろいろ♪


ピアノ教則本というと昔は皆バイエルから始めたのかな?と思いますが、

本屋さんに行くと現在は数え切れないくらいたくさんの教則本があります。

奈良の教室ではバイエルを使うように言われていますが、

ちょっとこの子にバイエルは合わないかも…?と思う時もあり、

せっかくの機会なので有名な教則本をいろいろ研究してみることにしました。









現在、私が一番使っている教則本です。バイエル。

導入編は音符が大きくて見やすい。3歳の子でもドレミの違いが読めます。

(小さい子は音符が小さいと違いがわからない&読む気がなくなるので、楽譜の見やすさは大事)

導入〜バイエル1の左手のソを一緒に弾くところ、ドが出てくるところまでは

割とスムーズに進みますが、その後のドミソやドソミソなどのアルベルティ・バスが

出てくるところになると、生徒のやる気が一気に落ちる感じがします。

バイエルの後半になると、ちょっと面白みのある曲も出てくるのですが、

バイエル1〜バイエル2くらいまではとにかく、曲がつまらない、と思います。

この辺りは適度に飛ばしたり、スラーやスタッカートを書き込んで他のテクニックの練習を

織り交ぜたり、いっそ他の教則本に変えてしまってもいいのかも。

1番〜106番まであります。全部はやりませんが、バイエルを一通りすると、

ブルクミュラーにすんなり入れる程度の力はつくように思います。









バイエルは、古典を弾くための基本的なテクニックを育てますが、

バーナムはもう少し近代寄りで、体全体の動きを意識した練習曲になっています。

4分音符でドレドレ〜と弾いたあとには、すぐにスタッカート(弾む動きの練習)が出てきます。

また、左手が右手を飛び越えるような動作や、和音、連打なども身体全体の動きとして練習していきます。

ちょっとスポーツっぽい。ひとつひとつの課題の目的がはっきりしており、楽譜を見ただけで習得される

べき体の動きがよくわかります。

1題が短く、練習しやすいのも良いです。

生徒が苦手なところや、曲で新しく身につけるべきテクニックは、抜粋して与えても良いと思います。

飽きやすい子にテクニックをつけさせたい時は、バーナムが一番いいかも知れません。









トンプソンはひとつひとつの曲がとても音楽的に書かれています。

上記のバイエル、バーナムは技術を習得する方に重きが置かれていますが、

トンプソンはテンポだとか、全体的な雰囲気作りだとか、目指しているゴールが

かなり違うことがわかります。

難易度も違っていて、バイエル、バーナムはピアノを始めたその日から使える教本ですが、

トンプソンはある程度楽譜が読めてピアノが弾けるところからのスタートを想定しています。

なので、導入は他の教本や、トンプソン 小さな手のためのピアノ教本などが必要です。

トンプソン現代ピアノ教本3が、ブルクミュラーと同等くらいのレベルでしょうか。

すべての曲にテンポ指示があり、題名がついていて、どんな曲かというのを

考えて弾くように作られています。強弱や楽語もあり、より実践に近い教本です。

個人的にはトンプソンが一番好きなのですが、ちょっと音符が小さかったり、

絵の感じや注釈の感じが大人っぽいので、見た目で子どもには不人気だったりします^^;









バスティンは、有名なので調べてみましたが、とにかく教本の種類がめちゃくちゃ多い!

バスティンピアノベーシックスには、ピアノ、セオリー、テクニック、パフォーマンスの4種類があり、

全て併用しながら進めるのがよいとのこと。良いのだとは思いますが、教材費が…(^^;

この他にも、併用曲集が山程あります。最初何を見ていいのかわからず、結構迷いました…

弾きやすい、楽しい曲が多いのはとてもいいなと思います。

なるべくたくさん曲を弾かせる、楽譜を読んで演奏する力をつける、というのがセオリーのようです。

(バスティンは30分のレッスンで生徒に15曲弾かせたとか…)

私自身がじっくり曲に取り組みたいタイプなので、バスティンを進んで使うことはしないと思いますが、

合う子には良いかも知れません。この子は…!と思う子がいればチャレンジしてみたい。

また、最初の方でプレリーディング(五線を使わず音符の上下だけを読む読譜)というやり方があり、

これは面白いなと思いました。鍵盤の位置と指が始めに指示されており、音符の上下を読むだけで曲が

弾けるので、五線にしたらややこしいシャープやフラットのついた曲も難なく弾け、ちいさな時から

色々な調に親しむことができます。

このアイディアはいただきです!





アルフレッドは、導入コースと基礎コースがありますが、内容が少し被っているため、

どちらかというと良さそうだった導入コースを紹介します。

(ちなみに、導入のCD=基礎の1B、導入のEF=基礎の2、ということらしいです)

アルフレッドも割と新しい教本らしく、バスティンと同じプレリーディングから始まります。

(現在アメリカでは主流になっているそうです。プレリーディング。)

見て一番最初の印象は、カラーでかわいい!楽しそうな雰囲気!!!

3歳の子に渡すなら、間違いなくこれ!という感じです。絶対一緒に楽しめそう。

聞き馴染みの曲もたくさん入っており、やりやすいと感じました。

パッと見の雰囲気はダントツです。

あとは生徒との相性を見ながら、使っていけるといいのかなと思います。

(対象年齢が低めに感じるので、大きな子は使うのに抵抗があるかも知れません)

今回色々な教本を見て、次に3歳の子に渡すならアルフレッドかなとか、弾けるようになってきたら

トンプソンに乗り換えるのもいいなとか、教材選びの幅が広がりました。

また、当たり前ですが、これが正解!という教本はなく、どの教本にも良い点があり、弱点もあります。

私(先生)が良いと思う教本を生徒に渡して、その通りに進めていくのもいいですが、生徒の性格や発達

を見ながら臨機応変に課題を渡すことができるのも、先生の実力のひとつかなと思いました。

これからも、面白そう!とか、やってみたい!と思える課題を渡して、

夢中でやっていたらいつの間にかピアノが上手になっている。

そんなレッスンを目指して、色々考えていきたいと思います( *ˊᵕˋ ) ⁾⁾

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