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子どものための素敵な小曲 No.51〜No.55


50で一区切りつきましたが、まだまだ続きます。

今回は私の思い出の曲や、

大人の生徒さんに新しく教えてもらったものなどを載せています。


余談ですが、防音室を設置したため、今回から音響が少し変わっています。

狭い部屋で録るので手元の音がダイレクトに入り、強弱などがつけにくい

状態です…^^;


その辺り、是非皆さまの耳で汲み取って、補完して聴いていただけたらと思います。

それではどうぞ!

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No.51は、ストリーボッグの「朝の祈り」です。


ストリーボッグと言えば、ギャロップ、すみれ、金の星

あたりが有名なんじゃないかと思います。

私は実は弾いたことがなく、大人の生徒さんに教えてもらったり、

他の先生が発表会で使っているのを聴いて初めて知りました。


ストリーボッグはベルギーの作曲家で、ピアニストでもあり、

教育者でもありました。以前紹介したギロックと同じように、

ストリーボッグも教材用のピアノ曲を多数残しています。

この曲も、大人の生徒さんから教えてもらったうちのひとつです。

右手のオクターブは鐘の音でしょうか?爽やかな朝の空気が流れてきます。









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No.52は、グリーグの抒情小曲集より、妖精の踊り。

グリーグの抒情小曲集の中でも作品12は全部好きで、

一度小さなコンサートで通しで弾いたこともあります。 妖精の踊りは作品12の4曲目です。 小学校4年生くらいの時に弾いた思い出の曲でもあります。


Molto allegroなので、グリーグが思っていたテンポは

きっとこんなに早くないと思いますが、ピアニッシモで、スタッカートで、

小さな妖精が暗い森の中でキラキラ跳ね回る様子をイメージすると

どうしても早くなってしまいます^^;

途中、フォルテでユニゾン(右手も左手も同じ音を弾く)が出てくるのですが、

本当はもっともっと厚い響きで弾きたいのに、ピアノではなかなか 薄っぺらい音にしかならず、悔しいところがあります。

以前紹介した同じ作品12の3「夜警の曲」もそうなのですが、

グリーグは実はピアノじゃなくてオケの響きを想いながら書いたんじゃないか

というくらい、楽譜から鳴る音をピアノで再現するのが難しいです。

でもそれを、どうやったらその音に近づけるだろうかと工夫していくのは

なかなか幸せな時間です。楽譜を通して理想の音や、こう弾きたいという

イメージを実現していく幸せは、演奏者の特権だなぁと思います。



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No.53は、シューマンのこどもの情景より、「鬼ごっこ」です。


これも小学校4年生くらいの時に弾いた曲です。

当時こんなに速くは弾けなかったと思いますが…。


こどもの情景は全部で13曲あり、これはその3曲目です。 「鬼ごっこ」というタイトル通り、ちょこまかと走り回るイメージが浮かんできます。

たくさん挟まれるアクセント記号はびくっとするし、途中半音階が迫ってきたりして

とてもスリリング。短いですが臨場感満載の一曲です。



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No.54は、ブルクミュラー18の練習曲より「ゴンドリエの歌」です。


ブルクミュラー25の練習曲は有名ですが、他にもブルクミュラー18の練習曲、

ブルクミュラー12の練習曲というのがあります。

難易度的には25が易しく、次に18が、12が一番難しい、という順番で、

この曲は真ん中の18の練習曲の、14番目の曲になります。


波に揺れる左手、歌う右手。 たくさんの強弱記号やアーティキュレーションから、

ブルクミュラーの右手を歌わせることへの並々ならぬ意思が伺えます。 めいいっぱい歌うためところどころテンポを揺らして弾いていますが、どうかな。

ブルクミュラーは許してくれるでしょうか。





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No.55は、ブルクミュラー18の練習曲より「お茶目さん」です。


ブルクミュラー18の練習曲の「ゴンドリエの歌」を録音した時に、

パラパラと楽譜を見ていたところこれも面白そうだったので録ってみました。

第6番目の曲です。


「お茶目さん」というのは少し不思議なタイトルですが、原題は

フランス語で「L'enjouée」。遊び心、と言った方がわかりやすい気がします。 その名の通り、riten.(遅くする記号)が沢山あり、流れたり緩まったり、

コロコロ楽しい曲です。

私は18の練習曲は大人になるまで弾いたことはありませんでしたが、

やってみると音楽的にどう弾くかを深く考えさせられる、とてもよい教材だと思います。

これを機に、いつものレッスンでも活用して行きたいと思います^^



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